辛くても。

親が静かに泣いた。心が叫ぶように痛んだ。

ペットが死んだ。正確には、死んで「いた」。
殺してしまった。放置していた。
エサだけで、世話もロクにしていなかった。

罪悪感がないとかそんなんじゃない。だけど自然と涙は出なかった。

小さな命だと笑う人が居るかもしれない。
でも…
その小さな命は二人家族には大きな存在だった。何よりの癒しだった。

殺してしまった。死んでしまった。悲しいと思うのに涙が出ない。
ようやく、、初めて気づいた。
自分は自分を支え続けてくれてるモノのために、何も出来ない最低な人間だったんだと。


せめて泣いてあげたかった。でも泣けなかった。泣きたかった。

このことは絶対に忘れない。変わらなくてはならない。
想うだけで、行動に移せないヒトにならないように。　　　　　もっと頑張れるように。